キツツキのアロマテラピー

なりたい私をイメージするアロマテラピーを日々試し、私になっていきたい

プチグレン

毎年、京都の南、多賀にあるフルーツラインみどり農園にミカン狩りに行く。
ここで育てられているミカンは酸っぱかったはずだけれど、
ミカンの流行りかミカンの木の寿命に合わせて植え替えられているのか、
目当ての酸っぱいミカンを育てている農家は一軒だけになった。
いくつかのミカン園に振り分けられてその園内に一日中いてもいい。
食べ放題。
持ち帰りは、売られているかごに詰めるだけ、または箱に詰めるだけ持ち帰れる。
私たちはいつもおにぎりやらをもって、日向ぼっこがてら行く。
私の好みは酸っぱいミカンで幼児の握りこぶしほどの小さなミカンを選んでいる。
木から木へと移るたびにミカンの味見をするから、10個以上は食べている。
枝をもって、ミカンをくるくると回しているときれいに枝から離れる。
枝と葉がこすれて覚えのある香りがする。
プチグレン。
すこし苦みのある、硬いような爽やかなにおい。
私にとって11月のにおいだな。
小さくて、酸っぱくて、皮が薄くて、味の濃いみかんをかごいっぱいに詰めたら40個近く入った。
その度にプチグレンの香りをかぎ、日がたくさん当たって色づいてまん丸に近いミカンを枝から離す。
10分おきくらいにカラスを脅かす銃声が聞こえる。
目の前は里山の風景。
水の流れる音もする。
ミカン農家も高齢化か今年もまたいくつかが閉園した。
いつも指定する農園はその丘の一番上。
軽トラの荷台に乗せて迎えてくれるが、帰りはたくさん詰めたミカンを抱えて坂を下りていく。
初夏のこの辺りはミカンの花の匂いでいっぱいだろうなあ。